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九州旅行記 拾 [旅行]

阿蘇山から、素直に天草に向かおうと思った。
もう昼を回っていたし、借りている車は夜の8時までに福岡のレンタカー屋に返す約束だ。
でも、どっか棘が引っかかってしまっていた。

で、寄り道。

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やっぱり、折角、遥々熊本まで行ったのに、お城をちゃんと見ないで帰るわけには行かないよな…

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現在の天守閣は、西南戦争の際に焼けてしまったものを昭和35年に復元したのである。

清正公時代に創建され現存している建物の一つが、「三の天守」とも呼ばれる宇土櫓である。

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これも中に入ることが出来る。
(ただし、天守閣と異なり土足厳禁。)

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宇土櫓の最上層にいらした、地元のボランティア風のお爺さんに、清正公時代に造られた石垣を見たいという話をしたところ、基本的に熊本城の石垣は清正公時代に造られたものだよと教えてもらう。
更に、石垣を見るのだったらということで、お勧めスポットも教えてもらった。

何故、石垣が見てみたかったかといえば、やっぱり、今のところ日本で起こった最後の内戦である西南戦争の時に、西郷軍を一人も場内に入れることがなかった「武者返し」を見たかったのである。
西郷軍には、兵力や重火器が不足していたということはあったかもしれないけども、戦国末期から江戸初年に造られた城が、その250年以上後にも実戦で非常に役立ったってのは、やっぱ凄いと思うのだ、加藤清正。
(ちなみに、その時に熊本城に籠った官軍のメンツは、谷干城、樺山資紀、児玉源太郎、川上操六、奥保鞏…と、後の軍や政界で活躍した結構凄い人達だったりする。)

教えられた「二様の石垣」へ。

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手前が清正公時代のもの、奥が、清正公の息子の忠広が改易された後に、熊本城の城主となった細川家の時代に造られたものである。

細川家時代のものが、勾配にそれほど変化がなく、同じ位の大きさの石を積んでいるのに対し、清正公時代のものは、
始め緩やかな勾配のものが、上部に行くにしたがって垂直に近くなっている。
これは、長方形の石を縦横交互に積むことで、勾配に変化をつけ、より堅牢に、また手がかりを少なくし登りにくくする工夫をした積み方としたもので、算木(さんぎ)積みというのだと、宇土櫓のお爺さんに教えてもらった。

それにしても、姫路城や松山城も大きいなあと思ったが、この熊本城もとても大きい。

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そういや、西南戦争の半年前に起こった神風連の乱も、ここが舞台だったのだなあ…

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コメント 2

tamu様

熊本城ですか、懐かしい。
自分も旅の目的の一つには城めぐりがあります。
熊本城天守は無価値な鉄筋コンクリート作りで見る価値など何も無いですが、
石垣やら縄張りにはとても価値がありますね。
(城ってのは天守閣よりも縄張り石垣、堀に価値があったりしますが)
実際、現代兵器で熊本城攻略を考えるとなかなか悩ましくなってしまいます。
攻め側は守り側の3倍以上の兵力が必要と言われますが、攻城(変換できなかったっす)の場合は3倍程度では済まないでしょうな。
豊臣秀吉による朝鮮侵攻時に日本側が築城したところは陥落されることはなかったそうですが、説得力あります。

ところで城めぐりは秋から冬にすべきだと思いましたよ。
ええ、夏に城の中をうろうろすると汗だくになってしんどいですからね。
ただ、季節に関係なく禁煙区域なのが辛いんだ、ボクは。

九州めぐり日記お疲れさまでした。
by tamu様 (2008-10-11 22:13) 

dr_strangelove

ウィキペディアの西南戦争の項には、攻城戦は攻め手側が10倍以上必要だという記載ありましたけど、関ヶ原の時の上田城とかは2千人で3万8千人に対して守り通したし、信長は結局、10年かかっても石山本願寺を落とせなかったっすもんね。

9月の終わりでも、十分暑かったです(ノ_-。)
by dr_strangelove (2008-10-14 11:54) 

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