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スライ・ストーン(1970年前後の黒人音楽入門) [音楽]

初めてスライ&ザ・ファミリーストーンを聴いたのは、高校の時だった。
大枚(確か7千円弱だったと思う。)をはたいて、「ウッドストック」の3枚組LPを買った。
伝説になっているライブ、特にジミヘンやフーを聴いてみたいってのが目的だったんだけども、個人的に一番圧倒されたのはスライだった。(あとサンタナ)


Sly & The Family Stone "I Want To Take You Higher"
※ウッドストックのライブから。いま見ても、かなり良いっすね。


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5 時代が持っていたパワーを感じる
4 時代とともに価値観が変わった
5 文句なし
5 伝説のウッドストックが!

※中古だったら700円以下でDVD買えるんですね。音だけで7千円近く払った私は一体…(ノ_-。)
 ちなみに、映像版も持ってるのだけども、何と「レーザーディスク」だったりします…
 以前は、上記未収録の「ラヴ・シティ」入りのこんなのも出ていたけど今では廃盤みたいです。


【ファミリー・ストーン結成まで】

テキサス州生まれのスライ・ストーン(本名シルベスター・ステュワート)は、地元の大学で作曲、音楽理論を学んだ後に、サンフランシスコでラジオ局のDJをしながら、オータム・レコードというインディーズのレコード会社でボー・ブランメルズ(彼らの曲の"Laugh, Laugh"の映像はこちら)やグレース・スリック(後にジェファーソン・エアプレイン→ジェファーソン・スターシップ→スターシップ)がいたバンド、グレート・ソサエティなどのプロデュース活動も行っていた。
その間に、スライは自分のソロシングルを何枚か出すものの、売れ行きはパッとしなかったようだ。
(この頃の作品は、”Precious Stone: In the Studio with Sly Stone, 1963-1965”などコンピ盤でいくつか出ている。)


Sly Stone "Can't Turn You Loose" (SOUND ONLY)
※当時のスライのソロ。オーティス・レディングのカバー。


1966年に、スライはファミリー・ストーンを結成する。
結成当初のメンバーは次のとおり。
スライ・ストーン (Sylvester Stewart) : vocals, organ, guitar, bass guitar, piano, harmonica, and more
フレディ・ストーン (Frederick Stewart スライの弟): vocals, guitar
ラリー・グラハム (シンシアの親戚 ~1972): vocals, bass guitar
ローズ・ストーン (Rosemary Stewart スライの妹) (1968–1975): vocals, piano, electric piano
シンシア・ロビンソン(スライの高校時代の友人): trumpet, vocal ad libs
ジェリー・マルティーニ: saxophone
グレッグ・エリコ (~1971): drums
リトル・シスター<ヴィエタ・ストーン (Vaetta Stewart スライの妹)、メアリ・マクリアリー、エルヴァ・ムートン>: background vocals



【初期 ("Whole New World"~"Life")】

初期の特色は、「ごちゃまぜの魅力」とでもいうのだろうか。
バンドメンバーも、白人・黒人が、また、男女が混合だし、音も、ポップ、ソウル、サイケデリック・ロック、ドゥーワップ(スライは以前ドゥーワップのグループをやっていた)、ニューオリンズ、ファンク、童謡…色々な要素が詰まっている。スライがDJやってたラジオ番組って、きっといろんなタイプの曲がかかってたんだと思う。聴いてみたかったな。
それらのいろんな要素が型に嵌まっていないというか、予測を超えた展開のメロディーや歌や演奏となるのだが、かといって独りよがりのものではなく、曲自体はとてもポップでキャッチーなものである。
ただ、聴いているとアナーキックなエネルギーが押し寄せてくる感じなのだが、湿度が感じられず、根底にはクールさが漂っていたりする。


Sly & The Family Stone "Everyday People"~"Dance To The Music"~"Music Lover"~"I Want To Take You Higher"
※1968年のエド・サリヴァン・ショーから。必見!!
 ワンフレーズずつボーカルがチェンジする様子など、当時の彼らの感じがよく解る映像。


Life
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Sly & the Family Stone
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3 ライフ!
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この時期のスライを知るには、1968年発売の「ライフ」がいいかもしれない。(というか、この時期では一番出来がよいと思う。)
「ライフ」、「マレディ」、「ファン」…他にも良い曲多し。
このアルバムの売れ行き悪かったみたいで、陰に隠れた存在となってるけど、個人的にはかなり好きだし、曲の展開の面白さとかスライの天才さが良く解る作品だと思う。



Sly & The Family Stone "Love City"
※ウッドストックのアンコール曲。アルバム「ライフ」の収録曲。


Sly & The Family Stone "Life"
※アルバム「ライフ」のタイトルナンバー。


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4 爆発寸前
5 これはロックです
5 溢れるパワーと新しい希望への光

1967年のデビュー盤。
1曲目の"Underdog"はとてもかっこよい曲。
ただ、後の曲はというと…そこまで悪くはないのだけど、大したこともないというか。
エネルギーは溢れたがってるのだけども、旨く消化し切れてない感じ。


Sly & The Family Stone "Underdog" (SOUND ONLY)


Dance to the Music
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5 ダンス!!
5 不思議のファンキーミュージック
5 不思議なファンキーアルバム
4 コマーシャルに富んだ充実作
4 コマーシャルに富んだ充実作

1968年のセカンド・アルバム"Dance To The Music"は、1曲目に入った初期の代表曲であるタイトル・ナンバーはもちろん、兎に角、4曲目の"Dance To The Medrey"は一度聴いておいた方がよいと思う。


【中期 ("Stand!"~"Greatest Hits")】

この頃になると、初期の攻撃的なエネルギーが、少し穏やかで高揚感を持つものに昇華された感じとなる。
「ウッドストック・フェスティバル」もこの時期に行われ、その「愛と平和」や楽天的なヒッピー文化の中心地であるサンフランシスコで活動を行っていた彼らもその影響下で「スタンド!」や「ユー・キャン・メイク・イット・イフ・ユー・トライ」などタイトルからしてポジティブな楽曲を発表する。

スタンド!
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スライ&ザ・ファミリー・ストーン
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5 ロック好きに聴いてほしいファンク!
5 Slyの描いた理想的な世界
5 「 暴動 」 への出発点
5 天才の証明
5 気持ちいい


1969年に発表されたアルバム「スタンド!」は、一言でいえば「今すぐ買って聴け!」という感じのスライの代表作。
このアルバムで、スライ流のファンクが完成した。(1曲目のタイトルナンバー後半部分で曲調が変化するところなど)
もう、ベスト盤と言われても不思議に思わないほどの各楽曲の充実度。
最初に何かスライのアルバムを…というなら、まずこのアルバムから入ったほうが良いと思う。(ベスト盤などから先に入ると楽曲が結構被るんで。)
2曲目や7曲目で、トーキング・モジュレーターを初めて使用したりもしている。


Sly & The Family Stone "Stand!"
※同名アルバムのタイトルナンバー。


Sly & The Family Stone "Everyday People"~"Dance To The Music"~"Hot fun In The Summer Time"~"Don't Call Me Nigger, Whitey"~"I Want To Take You Higher"
※アメリカABCテレビ「ミュージック・シーン」から(1969年)


アルバム「スタンド!」発表後に、1969年には「ホット・ファン・イン・ザ・サマー・タイム」を、1970年には「サンキュー/エヴリバディ・イズ・ア・スター」のそれぞれのシングルを出している。
これらの曲は、オリジナル・アルバムには収録されていないので、ベスト盤等のコンピもので聴くしかない。
(ベスト盤についてはこちらに記載

「ホット…」は、夏になると聴きたくなる曲。
「サンキュー」はファンクの代表曲で、ベースのラリー・グラハムが開発(諸説あるみたいだけど)したチョッパー・ベース奏法(って言い方は日本だけらしく、正式にはスラップ・ベースというらしい。)を初めて披露した曲である。


Sly & The Family Stone "Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)"


Sly & The Family Stone "M'Lady"~"Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)"


Greatest Hits
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Sly & the Family Stone
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5 激変「HOT FUN IN THE SUMMERTIME」


その「ホット…」、「サンキュー」などのシングル曲が入った「グレーテスト・ヒッツ」が1970年に発売された。
この私が最初に買ったのは実はこのアルバムである。(当時は、殆どのアルバム、「スタンド!」でさえも廃盤という状況だった。今の人たちが羨ましい…)
どこかの国の現在と違って、当時はベスト盤やライブ盤が発売されると、その次のアルバムは音楽性が大きく変わるってことが多かったと思う。
さて、彼らの音はこれを契機に変わったのだろうか?


【「暴動」期 "There's A Riot Going On"~"Small Talk"】

私が「グレーテスト・ヒッツ」の次に買ったのが「暴動」("There's A Riot Going On")(1971年)だった。
何かの本で、RCサクセションのギタリストだった仲井戸麗市さんが薦めていて、印象的なジャケット(アメリカの星条旗がモチーフ)だったため気になっていたのだけど、たまたま下北沢の輸入レコード屋さんで見つけたので買ってみたのだ。
で、聴いてみて、最初の"Love 'N' Hate"から「なんじゃこりゃー」って感じで。
それまでのアッパーな感じのスライしか知らなかった私にとって、ダウナーな感じで重く、各音が分離されてなくて(最近のリマスター盤では改善されてるけど)団子状でモゴモゴいってる感じなんだけど、 何故かずっと聴いていたいという。
去年も車で大音量で聴いていたら、カーステのスピーカーのコーンを割ってしまった…

暴動
暴動
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スライ&ザ・ファミリー・ストーン
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5 かつて聴いた作品で最も衝撃を受けたのがこれです。,
5 アルバムを覆う絶望感、ドラッギーなグルーヴの中の快感
5 音楽史上に残る傑作。

※いち早くドラム・マシーン導入してたり、ホント音楽オタクなのだなーって、つくづく思う。
 可愛らしい「ランニン・アウェイ」や、ヨーデル使った怪しい「スペース・カウボーイ」も入ってたりする。
 あと、すっかり曲調が変わった「サンキュー」も。("Thank You For Talkin' to Me Africa")


何故、スライの音楽は急激に変わってしまったのだろう。
アルバム「スタンド!」とウッドストックの成功の後、1969年の秋にサンフランシスコからロサンジェルスに転居し環境が変わったこと、レコード会社からのプレッシャー、黒人解放を目的とした過激派組織の「ブラック・パンサー党」から白人メンバーやマネージャーをクビにし黒人に替えろとか、もっと黒人解放をテーマとした曲を作れというプレッシャー。(ジェームス・ブラウンも彼らに脅迫されたこともあり、"Say It Loud, I'm Black And I'm Proud"を作ったらしい。)
そもそもスライは、歌詞中でも"Don't Hate Black"と言った後に、"Don't Hate White"と付け加えたり、"Don't Call Me Nigger, Whitey"と言った後に”Don't Call Me Whitey, Nigger"と加えるなど、それまで単純な黒人賛歌は歌ってこなかったのだ。
そして、元々弟のフレディとの仲はうまくいっていなかったけども、ラリー・グラハムとの関係も拗れてしまうなどバンドの人間関係は険悪化していった。
(1971年の初めにはドラムのグレッグ・エリコが、そして暴動発売後の1972年にはラリー・グラハムがバンドを辞め、その後自身のバンドグラハム・セントラル・ステーションを結成している。)
そんな中、ロサンジェルス移住後にスライそしてバンドのメンバー達はドラッグに溺れていき、ツアーの3分の1はキャンセルされる有様になってしまった。

こんな状況下で「暴動」はレコーディングされた。
それまでの彼らの音は「バンド」的だったのだが、このアルバムはスライ自身が殆どの演奏(ファミリー・ストーン結成前は元々彼はギタリストだった。)をオーヴァーダブし、他のメンバーの演奏が含まれた曲も収録されてはいるけども、以前のように全員が揃って演奏するのではなくて、別々に録音されたものである。また、一部をアイク・ターナー(アイク&ティナのアイク)、ボビー・ウォマック、ビリー・プレストン(ビートルズのゲット・バック等でキーボード弾いてた人っていうと分かりやすいか?)らの協力を得ている。
そして、以降のスライのアルバムでも、バンドという感じよりは、スライ個人のセッションという感じになってしまった。

このアルバムの原題は"There's a riot going on"(暴動が進行中)。そして、このアルバムに収められているタイトルナンバーの収録時間は0:00(LPだとA面ラストだった)。つまり、「無音」ですらない。
1969年の8月に行われた「ウッドストック」が象徴する楽天的なヒッピー文化が、その年の12月の「オルタモントの悲劇」で終焉を迎えたように、スライの音楽も「スタンド!」でピークを迎えた楽天的な「愛と平和」から、沈鬱な「暴動」へ変化していったのだ。


Fresh
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Sly & the Family Stone
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おすすめ度の平均: 5.0
5 クール!
5 後期スライの名盤
5 ”In Time”という可能性
5 フレッシュ


1973年のアルバム"Fresh"(当時の邦題はなんと「輪廻」)も、前作「暴動」のような強烈なインパクトこそないものの悪くない。(個人的にはかなり好きだし、このアルバムが一番好きという人も多い。)
クールな音が聴きたかったら、これを聴けって感じで。
1曲目の「イン・タイム」は独特の間がいい感じ(このアルバムでドラムをやってるアンディ・ニューマークの影響か?)だし、2曲目の「イフ・ユー・ウォント・ミー・トゥー・ステイ」も悪くない曲だ。


Sly & The Family Stone "If You Want Me To Stay"

この曲は、後にレッド・ホット・チリ・ペッパーズのセカンドアルバム(Pファンクのジョージ・クリントンがプロデュース)にてカバーされている。


Red Hot Chili Peppers "If You Want Me To Stay"(SOUND ONLY)
アルバム"Freaky Styley"に収録。


Small Talk
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Sly & the Family Stone
Sony Japan (2007-04-17)
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おすすめ度の平均: 5.0
4 まるくなった?
5 一番好きなアルバム
5 一番好きなアルバム!
5 気に入らないという人は少ないだろう。


1974年のアルバム「スモール・トーク」になると、とても聴きやすい音に変わってきている。
結構内省的な感じのアルバムで、いい曲も何曲か。
このアルバムと、次作ではヴィッキー・ブラックウェルのヴァイオリンがフューチャーされている。


Sly & The Family Stone "Loose Booty"~"I Want To Take You Higher"
※アルバム「スモール・トーク」に収録。


Beastie Boys "Shadrach"
※上の"Loose Booty"を使った曲。
 この曲が入った「ポールズ・ブティック」散々聴きました…


【後期 "High On You"~】

それ以降のスライとなると、過去の栄光を何とか取り戻しカムバックしようという戦いとなってしまう。
そして、それは今のところ…という。
以下のアルバムは、それまでのスライを聴いてから興味があればという感じに個人的にはどうしてもなってしまう。

ハイ・オン・ユー
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スライ・ストーン&ザ・モジョ・メン
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4 決して出来は悪くないけれど
3 今ひとつ


1975年の「スライ・ストーン」ソロ名義のアルバム。
このアルバムもヴァイオリンが。
1曲目のタイトルナンバーと、2曲目の「クロスワード・パズル」は悪くない。
あとの曲も、個々の曲はそんなに悪くはない。
だけど、なんかそれまでの憑き物がすっかり落ちちゃった感じで、聴いてると右から左へ抜けてっちゃう感じなのだ…


Sly Stone "Crossword Puzzle"(SOUND ONLY)
※アルバム「ハイ・オン・ユー」に収録。
 この曲はヴァイオリンが効果的に導入されている。


De La Soul "Say No GO"
スライの「クロスロード・パズル」にホール&オーツの「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」なんかを掛け合わせるという、面白い曲だった。


ウェル・アイム・バック
スライ&ザ・ファミリー・ストーン
エピックレコードジャパン (1995-04-13)
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おすすめ度の平均: 4.0
4 帰って来たよ!俺がいなくて寂しかっただろ?


再びファミリー・ストーン名義に戻っての1976年作のアルバム。
といっても、オリジナルメンバーはシンシア・ロビンソンだけになってしまっている。
ラテンのノリが面白く、まあ聴ける。スライだと思わなければ…


スライ・バック!!
スライ・バック!!
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スライ&ファミリー・ストーン
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おすすめ度の平均: 4.0
4 WB移籍第一弾1979年作が最新リマスターで。
4 SLYとして聴くからいけないんだ。
3 スライ・バック!
4 それなりに良い


前作から3年空いて、レコード会社もエピックからワーナーに移籍してのアルバム。
前作にしても、今作にしても、タイトルに「BACK」って文字が入り、特に今作は「SLY」と「BACK」って文字がジャケットで強調されてるところが今となると物悲しくも感じたり…
全編軽いファンク。
よく言えば、力を入れずに気楽に聴けるスライ、悪く言えば、右から左へ…


エイント・バット・ザ・ワン・ウェイ
スライ&ファミリー・ストーン
Warner Music Japan =music= (2008-07-09)
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おすすめ度の平均: 4.0
5 1982年発表のWB第二作は結構いいです
3 実際のラストアルバム


更に4年空いた1983年作の現時点では最後のスライのアルバム。
前作のような単調さはなく、ポップ(悪く言えば軽い)でまあヴァリエーションのある楽曲が。
ただ問題はスライの声が前作もそうだけど弱いのだ。
キンクスの「ユー・リアリー・ガット・ミー」のカバーを収録。


Sly & The Family Stone "Ha Ha, Hee Hee"(SOUND ONLY)
※アルバム「エイント・バット・ザ・ワン・ウェイ」に収録。

スライはその後、いくつかのアルバムでゲスト参加したものの、コカイン所持で短期間服役したりした後は隠遁生活を過ごしていたが、2007年にスライ&ザ・ファミリー・ストーン結成40周年を記念して20年振りにステージ復帰を果たした。
その後、いくつかの都市を回るツアーを行い、2008年の夏には日本で初来日公演を行った。

ではその日本公演の映像を。


Sly & The Family Stone "If You Want Me To Stay"


Sly & The Family Stone "Family Affair"


【ベスト盤について】

上で述べた12曲入りの「グレイテスト・ヒッツ」→「暴動」と「フレッシュ」からの曲も収められた20曲入りの「アンソロジー」→ファーストから「ハイ・オン・ユー」までの曲が収められた35曲入りの「エッセンシャル」と、徐々に収録曲が充実している。

<各ベスト盤の収録曲比較>
sly.JPG

だけど、「エッセンシャル」だと、例えば「スタンド!」とか全8曲中のうち「セックス・マシーン」(もちろんジェームズ・ブラウンのとは別曲)を除く7曲が、「暴動」だと全12曲中8曲が収録されてる訳で、オリジナルアルバムを聞く前にこれを聴いちゃうと、「スタンド!」や「暴動」が素直に楽しめなくなっちゃうんじゃないのかなあとも思う。

特に、「スタンド!」以前と「暴動」とでは全く音が変わっちゃうし、そうした音の違うのを、最初に一つのアルバムで聴くよりは、個々のアルバムの世界観を楽しんだほうがよいとは個人的には思う。

「ライフ」から「フレッシュ」までの4枚を先に聴いてから、ベスト盤に手を出したら?とは思うけども、その辺の判断はおまかせします。

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5 ブラック・パワーの怒涛のうねりを体感せよ!
5 スライのBESTアルバム!!!
5 問答無用の満足盤

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