イングロリアス・バスターズ [映画]
早速、タランティーノの新作「イングロリアス・バスターズ」を観に行った。
いつものように、金が掛かってるんだけどどっか安っぽくて、グロくて、「映画愛」が感じられるという感じは変わらず。
例えば日本の戦争を題材にした映画だと、大抵、人を殺すのに逡巡して…みたいな、とてもウエットで「ヒューマニズム」をこれでもか的なものになってしまうけど、勿論、タランティーノの映画にそんなことはない訳で。
とても乾いた映画だ。
連合軍もドイツ軍も、どちらもイカレた連中がR-15指定になるのも納得な殺伐とした行為を繰り広げる。
まあ、ナチの連中の方が、見てるこちらも少々気の毒なくらいな目に遭うのは、アメリカ映画だからしょうがない。
この内容をユダヤ人が作ったなら、う~ん、どうなんだろうと思うとこだが、タランティーノはイタリアとチェロキー・インディアンの血ではある。
前作の「デス・プルーフ in グラインドハウス」だと、個人的には、あのだらだらと内容のない会話のシーンがちょっと長すぎだろーという気がした(だからこそ、後半で開放されてカタルシスを得られる訳なのだけど)が、
今回は地下の酒場にしても、ランダ大佐絡みのシーンにしても、とても良かった。
ランダ大佐を演じたクリストフ・ヴァルツは、これでカンヌ国際映画祭男優賞を受賞したらしいけど、やっぱ悪役のキャラがよいと映画は面白いなあ。
音楽は、デヴィッド・ボウイの「キャット・ピープル」とか2~3曲は印象的なものがあったけど、今回は比較的大人しめに感じられたが、カメラワークは、中段より前で観ていたせいもあったけど、観ている自分が回っている感覚になってしまったり、何箇所か凄いなあと思わせる部分があった。
この映画、2時間半と結構長尺なのだが、あっという間に終わってしまって長さを感じさせなかった。
ただ、自分も喫煙者なもので、何箇所かタバコを吸う印象的なシーンがあって、思わず自分も…という感じだった。(あのランダ大佐のパイプは一体…)
タランティーノの映画は、なんだかんだいって根底には「映画好きなんだなあ」と思わせるものが流れてるのだけど、今回のこの映画は、映画好きというか、映画に対する愛が強く出ていたと思う。その部分が駄目な人もいるのだろうけど、私は楽しめた。
もう一つ良かった理由ってのがあるのだけど、それは完全にネタばれになるので、またどこかで。
少年メリケンサック [映画]
昼飯に北口亭で餃子とビール(何て素晴らしい相性なんだ!)って感じで、酔った勢いで思わず久々に映画を観てしまったのだけれども、これがまた非常に面白かった。
何か所も声出して笑ってた。
出演者が皆濃い役どころばっかで、特にヴォーカルのジミー役の田口トモロヲはかなりいい味出してた(あのヤバさは今のテレビじゃ無理だろうな…)と思うし、ちょっとだけしか登場しないけど、田辺誠一がGacktをパロディーにしたTELYAって役もなかなか。
音楽は、宮藤官九郎の前作「真夜中の弥次さん喜多さん」に続いて、ZAZEN BOYSの向井秀徳が担当。(3月のAXは行くのだ。)
エンディング曲も歌っている。(って、銀杏BOYZの峯田和伸と「ねらわれた学園」ってユニット名で、松任谷由実の「守ってあげたい」のカバーやってるのだけど…)
私と同年代くらいでパンク聴いてたような人は、スターリンの遠藤ミチロウ、アナーキーの仲野茂やスタークラブのヒカゲなんかの当時のパンク界の人達がチョロっと出てたりしてニンマリするかも。(そういえば、田口トモロヲも「ばちかぶり」やってたし。)
って、私もエンディングロール見るまで気がつかなかったのだけど…
(ちなみに、ミチロウは名古屋の立ち飲み屋のオヤジ、仲野茂は仙台の警官、ヒカゲは広島の花屋役。)
それにしても、佐藤浩市がノーフューチャーなオヤジっぷりを披露してたけれども、よく考えるとこの私も、飲んだくれて帰れなくなり、漫喫に泊った足で、家のある駅に着いた途端に昼飯でもうビールを飲み、この映画を観てたりする。
う~む…
【予告編】
【ネタばれ含む雑記】
- 途中にアニメのパートが含まれる辺り、なんかピストルズの「グレート・ロックンロール・スィンドル」思い出したり。
- 「農薬飲ませろ」ヴァージョンがサントラに含まれてなかったりする。あの程度の歌詞でも、レコ倫(って今もあるのかな?)とか引っ掛かったりするのだろうか?
- それにしても田口トモロヲ。「ジョニーが立った!」とか、障害があって喋れないからパンツの字が書いてあるところを指し示していたのに、バンドのメンバーが死んでクラッシュとかピストルズとか再結成できない…って誰かが話していたところに、いきなり「でも、ピストルズは再結成したよね。」とツッコミをいれて喋れるようになったのが露呈した辺りは笑わせてもらった。お陰で、「農薬飲ませろ!」に繋がってく訳ですが。
- 一番笑えたのは、やはり宮崎あおいが彼氏と別れた時にみんなでその彼氏作の「さくら、さくら」の歌を大合唱してたところか。
- それにしても下品な映画。でも、無味無臭のものよりは、馬鹿馬鹿しくて何も得るところがない方のがよっぽど好き。
『七人の侍』が甦った! [映画]
リメークとか缶コーヒーのCMもかなりのもんだったとは思うのだ。
で、今度はパチンコ台っすよ。
いやあ、正にみんなが待ち望んでたことっすね…(棒読み)
しかも、オリジナルの映像とかじゃなくて撮り直しだし、役者もそうだし、音楽はストーンズだし。
全てが、コメントの仕様がないほど泣けてくる(ノ_-。)
『七人の侍』がよみがえった!千葉真一、麻生久美子、永瀬正敏と豪華キャスト!(シネマトゥディ) [シネマトゥデイ映画ニュース] 1954年に公開され、黒澤明監督の不朽の名作として世界中で愛され続けている映画『七人の侍』が、フィールズ株式会社からパチンコ「CR七人の侍」として現代によみがえり、その詳細が明らかにされた。 「CR七人の侍」の注目すべき点は、何といっても豪華な俳優陣だ。「CR七人の侍」で使用される映像はすべて撮りおろしとなり、三船敏郎が演じた菊千代に、映画『五条霊戦記//GOJOE』の永瀬正敏、志村喬演じた勘兵衛に、映画『キル・ビル』の千葉真一。そしてヒロインの志乃には映画『たみおのしあわせ』など、現在主演作がめじろ押しの麻生久美子が抜てきされている。 そのほか吹越満、六平直政、田口トモロヲ、魔裟斗、津田寛治、笹野高史など、本当の映画が製作できるのではないかと思わせる、実力派の俳優陣がそろった。 そんな彼らが、『七人の侍』で名シーンとして語り継がれる大雨の降る村での決闘シーンをはじめ、いくつかの名シーンを見事に再現しており、実際に馬に乗り、雨に打たれながら臨場感たっぷりの闘いを繰り広げる。それらのシーンは、リーチ中や大当たり中に見ることができ、その世界観は『七人の侍』をしっかりと強襲している。 また映画『SF サムライ・フィクション』『花とアリス』の中野裕之が監督を務め、衣装デザインには、映画『乱』などの黒澤監督作品で実際に携わったワダエミ、撮影を担当した上田正治、殺陣を担当した久世浩が名を連ねており、黒澤映画のスタッフが再び集結しているという、まさに奇跡のコラボレーションとなっているのだ。 「CR七人の侍」は2008年8月よりホールに登場する。現代版『七人の侍』として席巻することは間違いないだろう。またオフィシャルサイトでは新宿バルト9にて公開された予告編を鑑賞できるので、そちらも要チェック! |
こちらで、映像とかは見れてしまう。
それから、千葉ちゃんは、「JJサニー千葉」に改名してるんで覚えてやってくれ!!
(追記)
こちらも非常に勘弁して欲しい(パチスロ THE BLUE HEARTS)
デス・プルーフ in グラインドハウス [映画]
私の住んでるところじゃ、家から1時間半くらいかけて行った映画館で、夜の8時半から1回のみ上映って感じだったので、流石に映画館じゃ見れなかったのだ…
(いま見たい「ノー・カントリー」も、地元じゃやってなくて、同じ県内だと電車で2時間半のところでやってるだけだったりする。家の近くには、近頃シネコンがちらほら出来てたりするのだが、どれもこれもおんなじ様な映画しかやってない。アカデミー作品賞と監督賞とった映画が見れないのだ。田舎は辛いものである…)
この映画は、元々、映画本編2本と、実在しない映画の予告編4本によって構成された「グラインドハウス」として上映されていたものを、それにカットしたシーンを加え再編集し、北米以外で上映されたということらしい。
ちなみに、元々の「グラインドハウス」はこんな構成。
1. 予告編 - マチェーテ(監督:ロバート・ロドリゲス)
2. 本編 - プラネット・テラー(監督:ロバート・ロドリゲス)
3. 予告編 - ナチ親衛隊の狼女(監督:ロブ・ゾンビ)
4. 予告編 - Don't/ドント(監督:エドガー・ライト)
5. 予告編 - 感謝祭(監督:イーライ・ロス)
6. 本編 - デス・プルーフ(監督:クエンティン・タランティーノ)
ロイ・シャイダーさん。 [映画]
東映まんがまつり(つっても、そんなもの誰も分からないのだろうな…)しか見たことがなかった私が、小学生の時に初めて父親に連れてってもらった映画が、この「ジョーズ」だったりする。
初めて見たちゃんとした(っていうと語弊があるかもしれないけども…)映画だったってことや、「続・激突! カージャック」に続く、スピルバーグ2本目の監督作品(ちなみに、この次の監督作品が「未知との遭遇」。)で、1発当ててやるぜ‼みたいな気概に満ちた作品になったことや、サメが現れる時のあのジョン・ウィリアムズの曲とか、まあ、兎に角、子供心にというか、今でも、印象に深く残る映画でした。
今じゃ、スピルバーグ作品とかいうと、実は、それだけで見る気を失くす私だったりするのだけど…
やはり、「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」、「E.T.」、「トワイライトゾーン」と、高校の時になけなしの金で見に行って、どれも酷かったのが原因かも。
というか、そのあと、正直なとこ、スピルバーグ映画って見てない気がする…
あと、ロイ・シャイダーというと、「フレンチ・コネクション」。
1971年度アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞、脚色賞、撮影賞を受賞した、刑事モノ映画。
この映画は、ロイ・シャイダーというよりは、ジーン・ハックマンとフェルナンド・レイ(ひげ)なんだけど(勿論、ロイ・シャイダーも悪くない。)。
この映画は、兎に角、好きだったりする。
地下鉄駅のホームのやり取りとか、細かいシーンも気に入ってます。
続編の「フレンチ・コネクション2」もかなりよいので、ヒマがあったら是非‼
って、ロイ・シャイダー出てないか…じゃあ、「ブルー・サンダー」で(^^)
謹んで、ご冥福を…
アメリカン・ギャングスター補足 [映画]
この映画、何の予備知識も入れずに見たのだけども、流石に、デンゼル・ワシントンが主演だということは知っていた。
で、やっぱ、何故、黒人がギャング映画の主演なのだろう…とは思ったのだ。
どうしても、ギャング映画というと、マフィア=イタリア人(ちょっと変わったとこだと、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のユダヤ人とか、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」の中国人みたいなのはあるけど)という先入観がある。
そして、その部分が、この映画の主要なテーマの一つのような気はしたのだ…
主人公のフランク・ルーカス(実在の人物)=黒人(アフリカン・アメリカン)が、イタリア人(白人)の向うを張って、悪の道ではあるけども、アメリカン・ドリームを手に入れようとしていくという…
アメリカン・ギャングスター [映画]
今日は会社が休みで、特にやることもなかったんで、久々に映画館でアメリカン・ギャングスターを見てきた。
3時間近くある大作だったけど、その長い時間、飽きずに見れたというのは、まあ、悪くないと思う。
監督がリドリー・スコット(エイリアン、ブレード・ランナー、ブラック・レイン、テルマ&ルイーズ(結構好きだ。つうか、今知ったのだが、ブラッド・ピット出てたのね…)、ハンニバル・・・)だから、個人的にはそうは悪い訳もなく…